私がツナマヨお結びを2つ買う理由

突然であるが、コンビニのお結びで好きな具材はなんだろうか。

私は断然ツナマヨが好きである。

ツナは美味しい。マヨも美味しい。故にツナマヨは美味しい。

 

特にセブンイレブンツナマヨお結びが好きで、と言うのも、海苔のパリッと感、ツナの汁けと米の固さ、すべてのバランスが私好みのパーフェクトツナマヨなのである。

 

このツナマヨお結びであるが、私は何か大変な用事がある日、ご飯を作るのがめんどくさい時などには2つ、買う。

お腹の容量的には2個が限界であるが、それでも2個ともツナマヨを買う。

私がこんな阿呆なことをするのは、単にツナマヨお結びだけでお腹を満たしたい、という浅い理由が全てではない。

 

振り返るのも苦々しい、それは去年の9月のこと。

私は住み慣れた大学近くのアパートを離れ、1人都内、池袋駅近くのホテルでインターンのため二週間ほどを過ごした。

普通のホテルなので朝飯夕飯ともに自力調達。

キッチンなどないのでコンビニか外食が続く毎日。

最初の頃は普段近所にはないようなチェーン店をあちこち回って楽しんだものであるが、インターンの日程が進むにつれ、忙しさと疲労でそれすらも億劫になった。

そんなある日の終業後、池袋駅からホテルまでの間にあるセブンで、買い物をする。

梅干しのお結び、ネギのインスタント味噌汁、お茶、朝ごはん用にサンドイッチ...そしてツナマヨお結びである。

疲労困憊でなんとか電子マネー決済でピロンと済ませた私は、どこかの訛りが入ったちょっと雑な日本語ーー他意はない、本当に雑にあざっしたーと言っていたーーの店員のおねーさんに見送られ、セブンを出た。

ホテルにつき、エレベーターで誰とも出会さなかったことに感謝し、部屋に帰り、服と靴を脱ぎ捨てる。

よっしゃツナマヨ!とコンビニで買った袋を開ける。

...

...

ツナマヨお結びだけない。

なんと、袋の下のほうに穴が開いているではないか!!!

21年生きた私であるが、まさかリアルにお結びをころりんしてしまうとは。しかもこのタイミングで。

なんてかわいそうな私のツナマヨお結び。きっとどこか道端で、一つころりんと佇んでいることだろう。何もなければ美味しく私がいただくはずだったものを。

茫然自失とした私は無心で他の食物を食い漁り、ばったりと倒れて寝た。

 

それ以来、お結びを2つ買い、特にこれといった他に食べたいものがないときには、私は2つともツナマヨお結びを選ぶようにしている。

もう二度とお結びころりんするようなことがなければそれでいいだけの話なのだが。